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 痛手を負った身体と精神世界から生きるしくみを 作りなおしています。  人と人がフェアトレード できる社会、幸福感を作ります。
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本部の会議室を飛び出したそのオーナーは、その日のうちに失踪しました。

寝食を忘れて一生懸命に、それこそ死ぬ思いで働いてきたのに、激励するどころか罵倒し続ける本部。

その怒りと恨みで全身が燃え上がっていたオーナーはついに復讐を決意。

会議室で罵倒し続けた本部の役員と、仲間だと思っていたのに自分を裏切ったオーナー、この二人を

生かしてはおけないと決意したのです。

役員の自宅の住所を割り出し、じっと帰りを待ち伏せ、帰ってきたところを襲い掛かかろうと思い、潜んで

いたけれどもその役員はなかなか帰ってこず、ふとポケットに手を入れたとき一枚の大事な家族の写真

に手が触れ、その写真を見入ったとき寒さも忘れるほど高ぶっていた気持ちも、正常な親の気持ちが湧いて

きました。「自分に何かあったら子供たちはどうなるんだろう?きっと辛くて悲しい一生を送るんだろうな・・・」

涙に溢れ、それまで切っていた携帯電話の電源を入れ、信頼していた先輩へ連絡をします。

失踪してから4日めにその先輩に会い、ゆっくり食事をとりお風呂に入り、それまで毎日、車の中で寝て、

風呂にも入らず、復讐ばかり考えていたオーナーのささくれ立った気持ちが、少しずつ癒されていきます。

先輩自身も8年前に不渡りを出して倒産した経験があり、債務の交渉や、倒産直後の生活など、体験した

者でなければわからない貴重な話を聞くことができ、オーナーを激励してくれたことがありがたく、先輩の

言に従って、それまで電話をするのに気が重かった奥さんにも連絡し、オーナーを心配していた何人かが

集まってくれ、高ぶる感情をぶつけながら、涙ながらに今後のことについて話し合いました。

その後、お店の店員や本部、他のオーナーからの冷たい視線に耐えながら、再起をかけて落ち着きをとり

戻したのもつかのま、ライバル店の考えられない値下げのため、ついにお店を閉店する維持することが

できなくなります。

現在、相談にのってくれた先輩のところで仕事をしながら、お店の事後処理をされているそうです。
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