近隣のニコキチのお店の協力もあり、８割近くのご利用者の方の新しい配食先が決まりました。

本部より食材の発注を止められてから約１０日間、協力頂いてるお店のおかげでなんとか残った

ご利用者の方に配食することができていますが、食材発注を止める以上もっと本部指導の下、

ご利用者の方の引継ぎをしていれば、スムーズに他のお店に引継ぎできたのですが、今となっては

自分たちの力で何とかしなければなりません。

最後の最後まで喜んでもらえるものを提供しようとはりきりすぎて、今日はおかずがいっぱいあまって

しまいました。もうそんなに作らなくてもいいのに、ついがんばって作りすぎて、今日の家の夕飯は

全部お店で作ったものばかりです。

昨日で最後のお弁当になったご利用者の方のお宅に、容器だけを引き取りに何軒か回りました。

いつもはその日のお弁当と入れ替えなのに、今日はその日のお弁当は渡さず容器だけの回収です。

それでも笑顔で「ありがとね。おいしかったよ」の言葉に胸がつかえて、いたたまれません。

「ありがとうございました」の言葉だけでで、それ以上何も言えませんでした。

悔しさや、情けなさや、いろんな感情が湧いてきて、でも現実を自覚しながらまだ残っているご利用者の

方のためにしっかりしないと・・・と思いながら今日もがんばっています。

これからご利用者の方の息子さんのお宅へ、これからの配食についてのご相談に伺います。

ご利用されているのはお一人暮らしの高齢者の方で、身体が不自由なので買い物に行けず

ヘルパーさんがこられるときは頼めますが、それ以外はニコキチのお弁当に頼られています。

もう、何年も利用されているので、突然ニコキチのお弁当が来ないとそれこそ死活問題になる

訳で、家族の方もいろいろな事情で毎日その方の食事を作りに行くことができません。

ほかに配食してくれるお店もあるのですが、条件があわず本当に困っています。

でもなんとかいい方法がみつかるように、がんばってみます。

でもこの時期にいろんな方に応援をしていただき、励みになります。

普段あまりお付き合いのない店舗の方が「困ったことあったら言ってくださいね」とか「出来ること

があれば力になります」と、大変心強く思います。

この場をお借りしてお礼申し上げます。本当にありがとうございます。

ご利用者の方の受け入れ先がまだ全員決まりません。

配達区域や時間、調理方法、引渡しの方法、支払い方法、すべてがニコニコキッチンのシステムと

同じ内容のお店は無いにしても、もう少し似通ったお店があると思っていましたが、ないものですね。

それぞれのお店が独自のやり方で、一番いい方法だと思っている(中には本部のやり方に不満なお店も

ありますが）のでしょうが、でも、ご利用者の中には自分で食事を届けてくれるお店の選択肢のない方と、

ある方がおられ、いろんなお店のお弁当を食べてみたい気持ちもあります。

でも、お店によっていろいろなシステムがあると、ここのお店は現金で支払い、ここのお店は月払いでとか

このお店は夕食を３時に届けてくれるけど、このお店は５時だとか、このお店は一週間単位の注文で、この

お店は月単位でとか、そうなるともう面倒で注文するのも億劫になってしまうかもしれません。

実際はお弁当の内容が自分にあってるかどうかが基準になると思いますが、実際は変えるのも面倒だし

配達の人とも顔なじみになったし、お店の人の雰囲気もいいし、というようなお弁当の内容とは違う部分で

長い間利用されてる方もいらっしゃるかもしれません。

当店の撤退が決まってから、できれば近くの同じフランチャイズ店のお店が配達を引き継いでくれるのが

よかったのですが、本部からはなんの指示も無いため、自分で受け入れ先を探さなければなりません。

一番困るのはご利用されてる方たちですから、もっとスムーズに引き継ぎする方法があったはずです。

こんな小さなお店でも、「食事のことは安心してまかせていた」と、頼りにしていただいている方がいる

以上、全力を尽くして引継ぎができるようがんばります。

今日も強力な助っ人が訪ねてくれて、とても心強い想いです。

今日、ある高齢者配食サービスのお店の方とお話しをしていましたが、やはりこの仕事は半分

ボランティアみたいなところがあって、そこをどうやってお店の利益につなげていくか、やはり

悩んでおられることは、みんな似かよったところです。

そのお店のオーナーや店長さんがやさしい方だと、余計にその部分の悩みが大きくなります。

ビジネスとしてオーナーが現場に出ず、経営と金銭管理だけに携わっていれば利用者の方と

接する機会も無いので、もっと割り切った考えがもてるのかもしれませんが、現場で高齢者の

方々と接すると感情が通ってしまい、割り切った考えをもつのはとても難しいです。

今まで配達していた方の次の配食先が決まると、「良かった・・・」と素直に思う反面やりきれない

想いがこみ上げるのが正直なところです。

「〇〇さん・・・今度は今までのようにわがままきかないから、あまり無理言ってはだめですよ」

「〇〇さん・・・頭痛いから途中で薬買ってきて・・・と言っても聞いてもらえるかわかりませんよ」

「〇〇さん・・・ごみ表に出しておいてとか、ダンボール持って帰ってとか無茶言って配達の人

困らせちゃだめですよ」

「〇〇さん・・・犬はちゃんと繋いでおきましょうね。犬好きな人ばかりとは限りませんよ」

「〇〇さん・・・配達したときにそんなもん頼んでない・・・と言って」・・・あ、これは病気だから仕方

ないか・・・

「みなさん今度のお店の人とも、長く、良いお付き合いができればいいですね。」

まだ条件が合わず配食先の決まらない方もいますが、明日もがんばって交渉してきます。

本部から「退店の日は決まりましたか？」と矢のような催促です。

何故そんなに急いで退店させる必要があるのかわかりませんが、ニコキチ奈良南店はご利用者の方

全員の引継ぎが終わるまで退店できません。

４年間大事に大事におつきあいしてきたご利用者の方たちです。

そんなに簡単に済む問題ではありません。

「ニコニコキッチンがお届けしているのは単なるお弁当ではなく真心です」・・・ではなかったのですか？

当店はご利用者一人ひとりの顔を思い浮かべながら、配膳し、配達していました。

ビジネスとして経営者として、それが間違っているのかもしれませんが、これだけは開店当時から私も

家内も、スタッフのみんなも貫き通してきたことです。

ときにはそれがご利用者の方のわがままになったり、調理や配膳に時間がかかったりしましたが、でも

ニコキチ奈良南店のお弁当を食べることが楽しみな方にとっては、本当に大事な事なんです。

今でも私たちのやり方は間違ってなかった事をこの時期になって、あらためてご利用者の方たちから

学ばせてもらいました。

本部に「経営能力がない」とか「借金まみれの店」と言われようが、ご利用者の方に「安心して任せていたよ」

と言われた事で、たとえ４年間でもこの仕事をやって良かったなと思いました。

今までお付き合いの無かった方たちからも応援のメッセージをいただき、本当に感謝しています。

どうもありがとうございます。